京都最古の禅寺として知られる建仁寺。祇園のすぐそばという立地でありながら、境内に一歩入ると静寂が広がる特別な空間です。そんな建仁寺の御朱印は、風神雷神図や双龍図といった国宝級の美術作品にちなんだものが揃い、御朱印好きの間で根強い人気を誇っています。
この記事では、建仁寺御朱印の全種類と料金、もらえる場所や受付時間、さらに人気の御朱印帳まで、参拝前に知っておきたい情報をすべてまとめました。初めて建仁寺を訪れる方も、何度か参拝したことがある方も、この記事を読めば建仁寺御朱印を確実にいただくための準備が整います。
・建仁寺御朱印の全種類(通常御朱印・限定御朱印)と初穂料
・御朱印の受付場所・受付時間・もらい方の流れ
・風神雷神図や双龍図デザインの御朱印帳4種類の詳細
・祇園観光と組み合わせた効率的な参拝ルート
建仁寺御朱印は全部で何種類?|通常と限定を含めた一覧

通常いただける御朱印は「拈華堂」の1種類が基本
建仁寺で通常いただける御朱印は、本坊の御朱印所で授与される「拈華堂(ねんげどう)」と墨書きされた1種類です。拈華堂は建仁寺の法堂(はっとう)の別名で、お釈迦さまが花を拈(ひね)って弟子の迦葉(かしょう)に法を伝えた「拈華微笑(ねんげみしょう)」の故事に由来します。初穂料は500円で、直書き対応です。
御朱印集めを始めたばかりの方にとって、この1種類というシンプルさはむしろ安心材料になります。「どれを選べばいいか迷う」というストレスがなく、参拝に集中できるのが利点です。ただし、本坊の拝観受付を通らないと御朱印所にたどり着けないため、御朱印だけを目的に立ち寄ることはできません。拝観料(大人800円)が別途必要になる点は事前に把握しておきましょう。
塔頭寺院でいただける御朱印で種類が広がる
建仁寺の境内には複数の塔頭(たっちゅう)寺院があり、それぞれで独自の御朱印を授与しています。代表的なのが禅居庵(ぜんきょあん)の「摩利支天(まりしてん)」御朱印、両足院(りょうそくいん)の特別公開時限定御朱印、霊源院の御朱印などです。
塔頭寺院を含めると、建仁寺周辺だけで3〜5種類の御朱印を集められる計算になります。御朱印集め中級者にとっては「1か所で複数いただける」効率の良さが魅力です。ただし、塔頭寺院は常時公開ではないものが多く、特別公開の期間や時間帯が限られます。訪問前に公開状況を確認しないと、閉まっていて御朱印がいただけないケースがあります。
季節限定・特別御朱印が出ることはある?
建仁寺本坊では、季節限定の特別御朱印が定期的に授与されるわけではありません。通年で「拈華堂」の御朱印が基本です。一方、塔頭寺院の両足院や霊源院では、特別公開に合わせた限定御朱印が授与されることがあります。
「限定御朱印を狙いたい」というこだわり派の方は、建仁寺公式サイトの新着情報や各塔頭のSNSをチェックするのが確実です。特別公開は春(初夏の半夏生の庭公開)や秋に多い傾向があります。限定御朱印にこだわらない方であれば、通常の「拈華堂」御朱印で十分満足できる美しい墨書きが楽しめます。
「拈華堂」の由来となった「拈華微笑」は、言葉を使わずに心から心へ法を伝える禅宗の根本思想を表しています。御朱印をいただく際にこの意味を知っていると、墨書きの一字一字がより深く感じられるはずです。建仁寺は栄西禅師が1202年に開創した日本最古の禅寺であり、御朱印には800年以上の歴史の重みが宿っています。
建仁寺御朱印の受付場所と受付時間|迷わずたどり着く方法
御朱印所は本坊拝観受付の奥にある
建仁寺御朱印の受付場所は、本坊の拝観エリア内にあります。正面玄関から入って拝観受付で料金を支払い、靴を脱いで建物内に入ると、順路の途中に御朱印受付の窓口が設けられています。拝観受付を通らずに御朱印所だけに行くことはできない仕組みです。
初めて訪れる方は「御朱印所がどこにあるかわからない」と不安になりがちですが、拝観順路に沿って進めば自然と御朱印所の前を通ります。番号札を受け取って御朱印帳を預け、拝観を楽しんでいる間に書いていただける方式なので、待ち時間を有効活用できます。注意点として、混雑時は受け取りまで30分以上かかることもあるため、時間に余裕を持って訪れてください。
受付時間は季節で変わる|3月〜10月と11月〜2月で異なる
建仁寺の拝観時間(=御朱印受付時間)は季節によって異なります。3月〜10月は10:00〜17:00(最終受付16:30)、11月〜2月は10:00〜16:30(最終受付16:00)です。年末の12月28日〜31日は拝観休止となり、御朱印もいただけません。
朝早く行きたい方にとって、10:00開門はやや遅めに感じるかもしれません。しかし裏を返せば、開門直後の10:00〜11:00は比較的空いている時間帯です。祇園エリアの他の寺社を先に回ってから建仁寺に向かうと、午後の混雑に巻き込まれやすくなります。効率よく御朱印をいただきたいなら、建仁寺を午前中の最初の訪問先にするのがおすすめです。
御朱印帳を預ける流れ|番号札システムを知っておこう
建仁寺の御朱印受付では、番号札制を採用しています。流れは次の通りです。①御朱印所の窓口で御朱印帳を渡す → ②番号札を受け取る → ③拝観を楽しむ → ④拝観後に番号札と引き換えに御朱印帳を受け取る → ⑤初穂料を支払う。
この方式の利点は、御朱印を書いていただく間に風神雷神図屏風や双龍図天井画をゆっくり鑑賞できることです。御朱印帳を持っていない方や忘れた方には書き置き(紙の御朱印)も用意されています。ただし、書き置きは貼り付ける手間があるため、できれば御朱印帳を持参するのがベストです。参拝前日に御朱印帳をカバンに入れておく習慣をつけると、うっかり忘れを防げます。
御朱印はあくまで参拝の証です。建仁寺では「参拝をせずに御朱印のみをいただくことはできません」と公式に案内しています。拝観料を支払って境内を拝観することが御朱印授与の条件となるため、時間に余裕がないからと御朱印だけ受け取ろうとするのはマナー違反になります。少なくとも30〜40分は拝観時間を確保して訪れましょう。
帳4種類を徹底比較|風神雷神・双龍図・雲龍図の魅力

風神雷神図デザインの御朱印帳が一番人気
建仁寺の御朱印帳で圧倒的な人気を誇るのが、俵屋宗達の国宝「風神雷神図屏風」をモチーフにしたデザインです。表紙に風神、裏表紙に雷神が描かれた迫力あるデザインで、御朱印帳としてのサイズは大判(18cm×12cm)。初穂料は1,600円前後です。
この御朱印帳の魅力は、誰が見ても「建仁寺のものだ」とわかるアイコニックなデザインにあります。御朱印集め仲間との話題にもなりやすく、SNSでの見栄えも抜群です。初心者の方が「最初の1冊をどこで買おう」と迷っているなら、有力な選択肢の一つです。ただし人気が高いぶん、繁忙期には品切れになることもあるため、確実に手に入れたいなら平日の訪問が安心です。
双龍図・雲龍図デザインは迫力重視の方に
法堂の天井画「双龍図」をモチーフにした御朱印帳は、2匹の龍が絡み合う圧倒的なスケール感が特徴です。小泉淳作画伯が2002年に奉納した作品で、畳108枚分の巨大天井画をコンパクトに落とし込んだデザインは見応えがあります。また、海北友松の「雲龍図」をモチーフにしたものもあり、水墨画の繊細な筆遣いが好きな方に人気です。
龍モチーフの御朱印帳は男性にも選ばれやすく、「かわいいデザインは少し抵抗がある」という方にぴったりです。サイズや価格帯は風神雷神図とほぼ同じ。複数の建仁寺御朱印帳を持っている中級者も多く、「1冊目は風神雷神、2冊目は双龍図」という使い分けも楽しめます。注意点として、御朱印帳のデザインは予告なく変更・廃番になる可能性があるため、気に入ったものは見つけた時に購入するのが鉄則です。
御朱印帳の選び方|初心者・中級者・こだわり派別のおすすめ
建仁寺の御朱印帳4種類をどう選ぶかは、御朱印集めの経験値によって変わります。初心者には「風神雷神図」がおすすめです。知名度が高く、どの神社仏閣に持って行っても恥ずかしくない定番デザインだからです。
中級者で「2冊目以降の御朱印帳を探している」という方には「双龍図」が向いています。2002年奉納の比較的新しい作品で、他の参拝者と被りにくいのがポイントです。こだわり派の方は「雲龍図」の水墨画デザインを選ぶと、御朱印帳コレクションに深みが出ます。どの御朱印帳も蛇腹式で紙質が良く、墨の裏移りがしにくい仕様になっています。
| 御朱印帳 | デザイン特徴 | おすすめの人 | 価格帯 |
|---|---|---|---|
| 風神雷神図 | 金地に風神・雷神 | 初心者・定番が欲しい方 | 1,600円前後 |
| 双龍図 | 2匹の龍・迫力 | 中級者・2冊目に | 1,600円前後 |
| 雲龍図 | 水墨画・繊細な筆遣い | こだわり派・渋好み | 1,600円前後 |
| 小坊主さん | かわいい小坊主イラスト | 女性・カジュアル派 | 1,400円前後 |
もらう前に知っておきたい拝観情報と料金
拝観料は大人800円|学生割引あり
建仁寺本坊の拝観料は、大人(一般)800円、中高生500円、小学生300円です。御朱印をいただくには拝観が必須のため、御朱印の初穂料500円と合わせて大人は合計1,300円が必要になります。
「御朱印に1,100円は高い」と感じる方もいるかもしれません。しかし建仁寺の拝観では、国宝・風神雷神図屏風(高精細複製)、法堂天井の双龍図、方丈庭園「大雄苑」など見どころが豊富です。御朱印をもらうついでに一流の日本美術を堪能できると考えれば、むしろコストパフォーマンスの高い体験です。学生の方は学生証の提示が必要なので、忘れずに持参しましょう。
境内は無料で入れるが本坊は有料エリア
意外と知られていないのが、建仁寺の境内自体は24時間開放されており、自由に通り抜けできるという点です。三門や法堂の外観、境内の庭園を眺めるだけなら無料です。しかし、御朱印をいただける本坊エリアに入るには拝観料が必要になります。
この仕組みを知らずに「境内に入れたから御朱印ももらえるだろう」と思って訪れると、拝観受付の存在に驚くことがあります。特に祇園散策のついでにふらっと立ち寄った場合、拝観料の持ち合わせがないと御朱印をいただけません。現金のみの対応かどうかは時期によって変わるため、念のため現金を用意しておくと安心です。
写経体験と御朱印を組み合わせる方法
建仁寺では写経体験も行っており、写経を奉納すると拝観料が免除になります(写経料2,000円に拝観が含まれる)。写経後に御朱印をいただけば、写経+御朱印で2,500円。単純に拝観+御朱印の1,300円と比較すると割高ですが、「禅寺で写経をする」という特別な体験が加わります。
写経は初心者でも参加でき、所要時間は約45分〜1時間です。心を落ち着けてから御朱印をいただくと、いつもとは違う気持ちで御朱印帳を受け取れます。ただし、写経体験は寺院行事により中止になることがあります。2025年12月〜2026年1月は行事のため終日休止だった実績もあるため、参加を希望する場合は事前に公式サイトで実施状況を確認してください。
| 名称 | 建仁寺(けんにんじ) |
| 所在地 | 京都府京都市東山区大和大路通四条下る小松町584 |
| 御朱印 | 500円(直書き・書き置きあり) |
| 拝観時間 | 10:00〜17:00(11月〜2月は16:30まで) |
| 拝観料 | 大人800円/中高生500円/小学生300円 |
| アクセス | 京阪「祇園四条駅」から徒歩7分/阪急「京都河原町駅」から徒歩10分 |
一緒に楽しみたい境内の見どころ5選

国宝・風神雷神図屏風(高精細複製)は必見
建仁寺を代表する美術作品が、俵屋宗達筆の「風神雷神図屏風」です。本物は京都国立博物館に寄託されていますが、建仁寺にはキヤノンの高精細複製技術で再現されたレプリカが展示されています。金箔の輝きや筆の勢いまで忠実に再現されており、間近で鑑賞できる臨場感は本物に勝るとも劣りません。
御朱印をいただく間の待ち時間に、この屏風の前でじっくり過ごすのがおすすめです。風神の持つ風袋や雷神の太鼓の細部まで観察すると、5分、10分があっという間に過ぎます。美術館と違って写真撮影OKなのも建仁寺ならではの魅力です。御朱印帳と風神雷神図を一緒に撮影する参拝者も多く見られます。
法堂天井の双龍図は畳108枚分のスケール
法堂の天井に描かれた「双龍図」は、日本画家・小泉淳作が建仁寺創建800年を記念して2002年に奉納した作品です。畳108枚分(約11.4m×15.7m)という圧倒的なスケールで、2匹の龍が天井いっぱいに絡み合う姿は息をのむ迫力があります。
法堂は本坊からの順路でアクセスでき、追加料金なしで鑑賞できます。天井画のため、首を上げて見上げる姿勢になります。長時間の鑑賞は首が疲れるので、法堂内に設置された椅子に座って眺めるのが快適です。龍の目がどの角度から見ても自分を見ているように感じる「八方にらみ」の技法も見どころの一つです。
方丈庭園「大雄苑」で禅の静寂を味わう
本坊の方丈前に広がる枯山水庭園「大雄苑(だいおうえん)」は、白砂と巨石で構成された禅の庭です。方丈の縁側に座って庭を眺めていると、祇園の喧騒が嘘のような静けさに包まれます。
御朱印の仕上がりを待つ間にここで過ごす時間は、まさに建仁寺御朱印巡りの醍醐味です。四季によって表情が変わり、春は新緑、秋は紅葉が白砂に映えます。庭園鑑賞に正解はありませんが、「何も考えずにぼーっと眺める」のが禅寺での正しい楽しみ方。5分でも座ってみると、帰る頃には気持ちがすっきりしているのを感じるはずです。
○△□乃庭の不思議な名前の秘密
建仁寺の小書院前にある「○△□乃庭(まるさんかくしかくのにわ)」は、その名の通り丸・三角・四角の形が庭に表現されたユニークな庭園です。禅の思想で宇宙の根源的な形を表すとされ、○は水(円相)、△は火(三角)、□は地(四角)を象徴しています。
この庭は写真映えするスポットとしても人気で、御朱印巡りの記念撮影にぴったりです。哲学的な意味を知ってから見ると、シンプルな幾何学模様に深い宇宙観が隠されていることに驚きます。建仁寺御朱印と合わせて、この庭の写真をSNSに投稿する参拝者も増えています。
建仁寺の見どころを効率よく回るなら、①御朱印帳を預ける → ②風神雷神図 → ③方丈庭園 → ④○△□乃庭 → ⑤法堂(双龍図) → ⑥御朱印帳を受け取る、の順路がおすすめです。所要時間は40〜60分が目安。急いでも30分は確保したいところです。
いただく際のよくある失敗と対策
拝観時間ギリギリに到着して御朱印受付終了していた
建仁寺御朱印でもっとも多い失敗パターンが「時間切れ」です。拝観最終受付は閉門の30分前(3月〜10月は16:30、11月〜2月は16:00)ですが、御朱印の受付はさらに早く締め切られることがあります。「まだ開いているだろう」と油断して到着したら、すでに御朱印受付が終了していた、という体験談はSNSでも散見されます。
対策はシンプルで、最終受付の1時間前までに到着することです。具体的には、夏場なら15:30まで、冬場なら15:00までに拝観受付を済ませれば、御朱印をいただき損ねるリスクはほぼゼロになります。祇園周辺で買い物や食事を楽しんでから建仁寺に向かうプランだと、つい時間を忘れてしまいがちです。スマホのアラームを「15:00 建仁寺に向かう」と設定しておくと安心です。
御朱印帳を忘れて書き置きしかもらえなかった
2番目に多いのが「御朱印帳の持ち忘れ」です。祇園散策のついでに建仁寺に立ち寄った場合、そもそも御朱印帳を持ってきていないケースがあります。建仁寺では書き置き(紙に書かれた御朱印)も用意されていますが、直書きの味わいには及びません。
御朱印帳を忘れた場合の選択肢は2つあります。①書き置きをいただいて後で貼り付ける、②建仁寺で新しい御朱印帳を購入してそこに書いてもらう。風神雷神図の御朱印帳を「忘れたからこそ出会えた」と前向きに捉えるのもアリです。予防策としては、御朱印帳を常にカバンに入れておく「御朱印帳レギュラー化」がおすすめ。出かける際のカバンに常備する習慣をつけましょう。
混雑する時期・時間帯を避けるコツ
建仁寺は祇園エリアに位置するため、桜シーズン(3月下旬〜4月上旬)と紅葉シーズン(11月中旬〜12月上旬)は特に混雑します。土日祝は修学旅行生や外国人観光客も加わり、御朱印の待ち時間が長くなる傾向があります。
混雑を避けたいなら、平日の10:00〜11:00が狙い目です。開門直後はまだ人が少なく、御朱印も10〜15分程度で仕上がることが多いです。逆に13:00〜15:00は祇園ランチ後の観光客が集中する時間帯で、御朱印の仕上がりまで30分以上待つこともあります。時間に制約がある方は午前中の訪問を強くおすすめします。
巡りのアクセスと周辺の御朱印スポット
最寄り駅は京阪「祇園四条駅」から徒歩7分
建仁寺へのアクセスは、京阪電車「祇園四条駅」が最寄りです。6番出口を出て花見小路通を南に進み、突き当たりが建仁寺の北門です。徒歩約7分で、道はほぼ一本道なので迷う心配はありません。阪急「京都河原町駅」からも徒歩10分程度でアクセス可能です。
JR京都駅からの場合は、市バス206系統「東山安井」バス停下車で徒歩5分、またはタクシーで約15分(料金目安1,200〜1,500円)です。バスは混雑時に遅延しやすいため、時間を読みたい方は電車利用が確実です。車での訪問は、建仁寺専用の参拝者駐車場がないため、周辺のコインパーキング利用となります。祇園エリアは駐車料金が高め(30分300〜400円)なので、公共交通機関の利用がおすすめです。
花見小路通から建仁寺への行き方|祇園観光と組み合わせ
祇園のメインストリートである花見小路通は、建仁寺の参道のような役割を果たしています。京町家の並ぶ風情ある通りを南に歩くと、自然と建仁寺の北門に到着します。この道のりそのものが祇園散策の楽しみです。
花見小路通には老舗の和菓子店や京料理店が並んでおり、参拝前後の食事やお土産探しにも困りません。おすすめの組み合わせは、午前中に建仁寺御朱印を済ませ → 花見小路でランチ → 午後は八坂神社方面へ、という流れです。逆に八坂神社→花見小路→建仁寺の順だと、建仁寺到着が午後遅くになりがちなので時間管理に注意が必要です。
建仁寺周辺で御朱印がいただける寺社3選
建仁寺御朱印とセットで回りたい周辺スポットを紹介します。①安井金比羅宮(徒歩3分):縁切り・縁結びで有名。御朱印300円。②六波羅蜜寺(徒歩8分):空也上人立像で知られる寺院。御朱印300円。③八坂神社(徒歩10分):祇園の守り神。複数の御朱印あり。
この3か所を建仁寺と合わせて回れば、半日で4つの御朱印を集められます。効率重視なら建仁寺→安井金比羅宮→六波羅蜜寺のルートが距離的に無駄がありません。ただし「1日に何か所も回るより、1か所をじっくり味わいたい」という方は、建仁寺だけで1時間半〜2時間をかけてゆっくり過ごすのも贅沢な時間の使い方です。
実は建仁寺の境内は夜間も開放されています。御朱印はいただけませんが、ライトアップされた三門や静寂の境内を楽しめる穴場スポットです。祇園で夕食後に散歩がてら境内を通り抜ける地元の方もいるほど。「翌朝に御朱印をいただくための下見」として夜の建仁寺を歩いてみるのも、通な楽しみ方です。
歴史的背景|京都最古の禅寺で御朱印をいただく意味
栄西禅師が1202年に開創した臨済宗の大本山
建仁寺は、臨済宗建仁寺派の大本山であり、鎌倉時代の建仁2年(1202年)に栄西禅師によって開創されました。栄西は中国(宋)に渡って禅を学び、日本に臨済禅と茶の文化を伝えた人物です。建仁寺の名前は、開創された年号「建仁」に由来しています。
御朱印をいただく際に、この800年以上の歴史を意識すると、墨書きの「拈華堂」の三文字が持つ重みが変わってきます。栄西禅師は「喫茶養生記」を著した「茶祖」としても知られ、建仁寺境内には茶碑も建てられています。御朱印だけでなく、日本の茶文化のルーツに触れられるのも建仁寺ならではの体験です。
「拈華堂」の墨書きに込められた禅の教え
建仁寺の御朱印に書かれる「拈華堂」は、禅宗で最も重要な故事の一つ「拈華微笑(ねんげみしょう)」に由来します。お釈迦さまが霊鷲山で花を拈(ひね)って大衆に示したとき、言葉では伝わらない仏法の真理を悟った迦葉尊者だけが微笑んだ、という故事です。
この「以心伝心」「不立文字(ふりゅうもんじ)」の教えは、禅宗の根本思想です。文字や言葉を超えた心の伝達を大切にする禅寺で、あえて墨と筆で「拈華堂」と書かれた御朱印をいただく。この矛盾のような行為自体が、禅の「言葉にできないものを形にする」試みと言えるかもしれません。御朱印を眺めるたびに、この深い意味を思い出してみてください。
建仁寺が京都五山第三位に列せられた格式
建仁寺は室町時代に「京都五山」の第三位に列せられた格式高い寺院です。京都五山とは、室町幕府が定めた臨済宗寺院の格付けで、別格の南禅寺を筆頭に、天龍寺(第一位)、相国寺(第二位)、建仁寺(第三位)、東福寺(第四位)、万寿寺(第五位)と並びます。
五山制度は現在は実質的な機能を失っていますが、建仁寺の歴史的格式を物語る重要な事実です。御朱印集めで京都の禅寺を巡る際、五山を意識して回ると「格式の高さの違い」を比較できて面白いです。五山すべての御朱印を集める「京都五山御朱印コンプリート」を目標にする中級者〜上級者も少なくありません。建仁寺はアクセスの良さから、五山巡りの最初の1か所として最適です。
天龍寺:御朱印5種類以上、拝観料500円〜、嵐山エリア
相国寺:御朱印2種類、特別公開時のみ拝観可(拝観料800円)
建仁寺:御朱印1種類(塔頭含め3〜5種)、拝観料800円、祇園エリア
東福寺:御朱印3種類、拝観料500円〜、東福寺エリア
万寿寺:非公開(御朱印なし)
※建仁寺は五山の中でも繁華街からのアクセスが最も良く、御朱印初心者が最初に訪れやすい寺院です。
※参拝情報は変更される場合があります。最新の受付時間・初穂料は各社寺の公式サイトをご確認ください。
建仁寺御朱印についてのまとめ|祇園に行くなら必ず立ち寄りたい禅寺
建仁寺御朱印は、京都最古の禅寺の歴史と格式を一枚に凝縮した価値ある一枚です。通常御朱印は「拈華堂」の1種類ですが、その墨書きには禅宗の根本思想「拈華微笑」の教えが込められています。御朱印をいただくために拝観が必須という条件も、国宝級の美術作品を鑑賞できるメリットと捉えれば、むしろ嬉しい仕組みと言えるでしょう。
この記事の要点を整理します。
- 建仁寺の通常御朱印は「拈華堂」1種類、初穂料500円(直書き対応)
- 御朱印をいただくには本坊の拝観が必須(大人800円)。合計1,100円が必要
- 受付時間は3月〜10月が10:00〜17:00、11月〜2月が10:00〜16:30。最終受付は閉門30分前
- 御朱印帳は風神雷神図・双龍図・雲龍図・小坊主さんの4種類。価格は1,400〜1,600円前後
- 番号札制なので、御朱印帳を預けてから拝観を楽しむ流れがスムーズ
- 京阪「祇園四条駅」から徒歩7分。花見小路通を南へ直進するだけの簡単アクセス
- 混雑を避けるなら平日の10:00〜11:00が狙い目。最終受付ギリギリは避ける
まずは次の京都旅行の予定に「建仁寺で御朱印をいただく」と一行書き加えてみてください。祇園四条駅から花見小路を抜ける道のりそのものが京都らしい体験であり、建仁寺の静寂な境内で御朱印帳を受け取る瞬間は、きっと旅の記憶に残るワンシーンになります。塔頭寺院や周辺の寺社まで足を延ばせば、半日で4〜5種類の御朱印を集めることも可能です。自分のペースで、建仁寺御朱印巡りを楽しんでください。
※御朱印の初穂料・拝観料・受付時間は変更される場合があります。最新情報は建仁寺公式サイトでご確認ください。

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