「西国三十三所を巡りたいけど、奈良にはどの札所があるの?」「効率よく回るルートが知りたい」——そんな疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。奈良県には西国三十三所の第六番から第九番まで、4つの札所が集中しています。しかも、それぞれが個性豊かな御朱印を授与しており、1日〜2日で4寺すべてを巡ることも可能です。
この記事では、西国三十三所奈良の4札所それぞれの御朱印情報・拝観料・アクセス・効率的な回り方を、御朱印集め歴5年の視点からまとめました。初めて西国巡礼に挑戦する方にも、すでに他の札所を回っている方にも役立つ内容です。
・西国三十三所奈良の4札所(壷阪寺・岡寺・長谷寺・興福寺南円堂)の御朱印の種類と料金
・各札所の拝観時間・拝観料・アクセス方法
・1日で4寺を回る効率的なモデルコース
・限定御朱印やオリジナル御朱印帳の最新情報
西国三十三所奈良の札所は全部で4寺|第六番〜第九番が集中するエリア

奈良に4寺が集まっている地理的な理由
西国三十三所は近畿2府4県と岐阜県にまたがる全33カ所の観音霊場ですが、奈良県にはそのうち4カ所が集中しています。第六番・壷阪寺(南法華寺)、第七番・岡寺(龍蓋寺)、第八番・長谷寺、第九番・興福寺南円堂の4寺です。これは西国三十三所巡礼の起源が奈良の長谷寺の開祖・徳道上人に遡るためで、奈良は巡礼発祥の地とも言える場所です。地理的には高取町・明日香村・桜井市・奈良市と南北に分布しており、車なら1日で4寺すべてを回ることも十分可能な距離感です。
西国三十三所奈良4寺の基本データ一覧
| 札所 | 寺院名 | 御本尊 | 御朱印料 |
|---|---|---|---|
| 第六番 | 壷阪寺(南法華寺) | 十一面千手観音菩薩 | 500円 |
| 第七番 | 岡寺(龍蓋寺) | 如意輪観音菩薩 | 500円 |
| 第八番 | 長谷寺 | 十一面観音菩薩 | 500円 |
| 第九番 | 興福寺南円堂 | 不空羂索観音菩薩 | 500円 |
御朱印めぐり帖調べでは、4寺すべて西国三十三所の御朱印は1回500円です。ただし限定御朱印や特別御朱印は別料金(500〜1,000円)が設定されている場合があります。拝観料は壷阪寺600円、岡寺400円、長谷寺500円、興福寺南円堂は無料(国宝館は別途700円)と寺によって異なります。
番外札所・法起院も忘れずにチェック
長谷寺の参道に位置する法起院は、西国三十三所の番外札所に指定されています。西国巡礼の開祖・徳道上人が晩年を過ごした寺院で、「巡礼の原点」として多くの巡礼者が立ち寄ります。長谷寺から徒歩2分の距離にあるため、長谷寺参拝の前後に組み込むのが効率的です。拝観料は無料、御朱印は500円でいただけます。西国三十三所の御朱印帳には番外札所用のページも設けられているので、忘れずに参拝しておくと帳面が埋まる達成感がひと味違います。
奈良4寺は初心者にとって最高のスタート地点になる
西国三十三所33カ所すべてを回り切るのは、距離にして約1,000km。挫折する人も少なくありません。その点、奈良の4寺は比較的アクセスが良く、1〜2日で集中して回れるため「お試し巡礼」に最適です。初心者の場合、まず奈良4寺で巡礼の作法や御朱印のいただき方に慣れてから、京都や大阪方面に広げていく流れがスムーズです。中級者にとっても、季節限定御朱印を狙って再訪する楽しみがあります。こだわり派は、各寺のオリジナル御朱印帳を集めるという目標も立てられます。
第六番・壷阪寺(南法華寺)の御朱印|西国三十三所奈良で最も南に位置する札所
壷阪寺の御朱印は通常3種類+季節限定がある
壷阪寺では通常時、西国三十三所の御朱印(大悲殿)、御本尊・十一面千手観音の御朱印、眼病封じの御朱印の3種類を授与しています。西国巡礼で必須なのは「大悲殿」と墨書きされる通常の御朱印で、料金は500円です。春と秋には特別拝観に合わせた限定御朱印が登場することもあり、切り絵タイプの御朱印は500円前後で人気があります。受付時間は8:30〜17:00(最終受付16:30)で、季節による変動はほぼありません。注意点として、大型連休や紅葉シーズンは混雑するため、朝一番の参拝がおすすめです。
「眼病封じの寺」としての歴史と境内の見どころ
壷阪寺は古来「目の観音様」として信仰を集めてきました。人形浄瑠璃「壺坂霊験記」に登場するお里・沢市の物語で知られ、境内には「お里・沢市」の石像があります。インドとの交流も深く、高さ約20mの大釈迦如来石像や天竺渡来の大観音石像など、他の西国札所にはないスケール感のある石造仏が並びます。拝観料は600円ですが、これだけのスケールの石造仏群を間近で見られることを考えると納得の価格です。御朱印をいただく納経所は本堂の右手にあり、拝観受付を通った先にあるため、先に拝観料を支払う必要があります。
| 名称 | 壷阪寺(南法華寺) |
| 所在地 | 奈良県高市郡高取町壷阪3番地 |
| 御朱印 | 500円(直書き)/限定御朱印500円〜 |
| 拝観時間 | 8:30〜17:00 |
| 拝観料 | 大人600円・子ども100円 |
| アクセス | 近鉄壺阪山駅からバス約10分「壷阪寺前」下車すぐ |
壷阪寺へのアクセスで注意すべきポイント
壷阪寺は山の中腹にあるため、公共交通機関の場合は近鉄吉野線・壺阪山駅から奈良交通バスを利用します。バスの本数は1時間に1〜2本程度と少ないため、事前に時刻表を確認しておきましょう。車の場合は無料駐車場(約50台)が完備されています。ただし、壺阪山駅からバス停までの道は分かりやすいものの、バスの最終便が16時台と早めなので、帰りの時間を逆算して参拝スケジュールを組む必要があります。タクシーなら壺阪山駅から約10分・1,500円前後です。
第七番・岡寺(龍蓋寺)で西国三十三所奈良の御朱印をいただく

岡寺の御朱印は9種類以上|切り絵御朱印が人気
岡寺は西国三十三所奈良の4寺の中で、御朱印の種類が最も豊富な寺院です。通常授与されている御朱印だけで9種類以上あり、西国三十三所の御朱印(厄除大悲殿)のほか、御本尊・如意輪観音の御朱印、龍蓋寺としての御朱印などが揃います。季節ごとの切り絵御朱印は500〜800円で、桜・紫陽花・紅葉・雪景色と四季折々のデザインが登場するため、コレクター心をくすぐられます。受付時間は8:30〜17:00(12月〜2月は16:30まで)で、直書き対応です。
日本最大の塑像・如意輪観音坐像は必見
岡寺の御本尊は、高さ約4.85mの塑像(土でできた仏像)の如意輪観音坐像です。これは日本最大の塑像で、奈良時代に弘法大師空海がインド・中国・日本の3国の土を合わせて造ったと伝わります。国の重要文化財に指定されており、通常は本堂内で間近に拝観できます。この巨大な塑像を目の前にすると、その迫力に圧倒されます。拝観料400円でこのスケールの仏像を拝めるのは、奈良ならではの贅沢です。御朱印を書いていただく間に本堂でゆっくり拝観する時間を取ると、待ち時間も有意義に過ごせます。
明日香村観光と組み合わせるのがおすすめ
岡寺は明日香村の東端・岡山の中腹に位置しています。明日香村には石舞台古墳、高松塚古墳、飛鳥寺など飛鳥時代の史跡が点在しており、岡寺の参拝と合わせて半日〜1日の歴史散策コースを組めます。明日香村内はレンタサイクル(1日1,000円程度)での移動が便利ですが、岡寺は坂道が急なので自転車を麓に停めて徒歩で登ることになります。所要時間は麓から約15分。初心者は飛鳥駅前でレンタサイクルを借り、石舞台→岡寺→飛鳥寺と回るルートが定番です。中級者は岡寺から壷阪寺へ車で約20分なので、セットで巡るのが効率的です。
岡寺は住宅街の奥にあり、道が狭いため大型車は進入できません。普通車でも対向車とのすれ違いに注意が必要です。境内の駐車場は約20台分で、春の桜・秋の紅葉シーズンは満車になることも。混雑期は明日香村の公共駐車場を利用し、徒歩で向かう方が確実です。
第八番・長谷寺は西国三十三所奈良の中でも別格のスケール
長谷寺の御朱印は複数種類|本堂と大黒堂で異なる御朱印がある
長谷寺は「花の御寺(みてら)」の愛称で知られる真言宗豊山派の総本山です。西国三十三所の御朱印(大悲閣)は本堂横の納経所でいただけます。それに加えて、大黒堂の御朱印、御詠歌の御朱印、慈悲佛の御朱印など複数種類があり、季節限定の御朱印も定期的に登場します。通常の御朱印は500円、限定御朱印は500〜1,000円程度です。受付時間は8:30〜17:00(10月〜3月は9:00〜16:30)。オリジナル御朱印帳はボタンのデザインで1,500円、大判サイズの白・緑は各1,300円と、巡礼帳とは別にコレクションしたくなるデザインです。
399段の登廊を上った先にある絶景と十一面観音
長谷寺最大の特徴は、入口から本堂まで続く399段の登廊(のぼりろう)です。屋根付きの回廊を約10分かけてゆっくり上っていきます。途中に牡丹や紫陽花が植えられており、特に4月下旬〜5月上旬の牡丹の季節は約150種・7,000株が咲き誇ります。本堂は国宝に指定されており、舞台造りの構造から奈良の山々を一望できます。御本尊の十一面観音菩薩立像は高さ約10mで、木造の十一面観音としては日本最大級。右手に錫杖を持つ「長谷寺式」と呼ばれる独特のお姿は、他の観音像では見られません。拝観料500円は、この登廊と本堂の規模を考えれば納得です。
意外と知られていないのですが、西国三十三所巡礼の創始者は長谷寺の開山・徳道上人です。養老2年(718年)に病で仮死状態になった徳道上人が、閻魔大王から「三十三の観音霊場を巡る巡礼を広めよ」と託され、起請文と三十三の宝印を授かったのが始まりとされています。つまり西国巡礼の「第1ページ」はここ長谷寺で書かれたのです。巡礼の起源に思いを馳せながら御朱印をいただくと、一筆一筆に込められた意味がより深く感じられます。
長谷寺のアクセスと所要時間の目安
長谷寺へは近鉄大阪線・長谷寺駅から徒歩約15分です。駅から寺までの参道には土産物屋や飲食店が並び、散策も楽しめます。車の場合は有料駐車場(500円)が門前に複数あります。境内の拝観所要時間は40分〜1時間が目安ですが、牡丹の季節やイベント時は1時間半以上見ておくと安心です。番外札所の法起院は長谷寺の参道沿いにあるため、セットで参拝すると効率的。長谷寺→法起院→参道でランチ、という流れで所要時間は約2〜2.5時間です。
拝観時間ギリギリに行って失敗するパターンに注意
長谷寺でありがちな失敗が「拝観時間ギリギリに到着して御朱印をもらえない」というケースです。長谷寺は399段の登廊があるため、入口から納経所(本堂横)まで片道10〜15分かかります。閉門30分前には入口の受付が終了するうえ、納経所は閉門15分前に受付を締め切ることがあります。つまり、16:00閉門の冬場は15:30には入口に到着していないと御朱印が間に合わない計算です。対策として、午前中か遅くとも14時台までに到着するスケジュールを組みましょう。
第九番・興福寺南円堂の西国三十三所奈良御朱印|奈良公園エリアの札所

南円堂は年1回しか開扉しない特別な堂宇
興福寺南円堂は、西国三十三所の中でも特殊な札所です。堂内に安置されている御本尊・不空羂索観音菩薩像(国宝)は、毎年10月17日の「大般若経転読会」の日にのみ特別開扉されます。つまり年に1度しか御本尊を直接拝むことができません。ただし、御朱印は通年いただけます。南円堂の外陣(外側)からの参拝は毎日可能で、拝観料は無料。奈良公園の散策ついでに立ち寄れる気軽さが魅力です。御朱印の受付時間は9:00〜17:00で、南円堂の向かいにある納経所で書いていただけます。
興福寺で御朱印をいただける場所は複数ある
興福寺では南円堂の西国三十三所御朱印(南円堂)のほかにも、中金堂・東金堂・北円堂などで計6〜7種類の御朱印を授与しています。南円堂の御朱印だけなら所要時間5〜10分で済みますが、興福寺全体を回って複数の御朱印をいただくなら30分〜1時間を見込んでおくとよいでしょう。国宝館(700円)には阿修羅像をはじめとする天平時代の仏像群が展示されており、仏像好きには見逃せないスポットです。西国巡礼の御朱印帳とは別に、興福寺オリジナル御朱印帳(1,500円)を購入して集める方も多くいます。
近鉄奈良駅から徒歩5分のアクセスの良さ
興福寺は近鉄奈良駅から徒歩約5分、JR奈良駅からでも徒歩約15分と、西国三十三所奈良の4寺の中で最もアクセスが良い札所です。奈良公園・東大寺・春日大社への観光動線上にあるため、奈良観光の初めか終わりに組み込みやすいのがメリットです。駐車場は興福寺境内に有料駐車場(1,000円/回)がありますが、土日祝は混雑するため周辺のコインパーキング利用も検討してください。初心者が西国巡礼を始める場合、アクセスのハードルが最も低い南円堂から「とりあえず1つ目の御朱印をいただく」のも良い作戦です。
| 名称 | 興福寺 南円堂 |
| 所在地 | 奈良県奈良市登大路町48 |
| 御朱印 | 500円(直書き) |
| 拝観時間 | 9:00〜17:00(境内自由) |
| 拝観料 | 無料(国宝館700円・東金堂300円は別途) |
| アクセス | 近鉄奈良駅から徒歩約5分 |
西国三十三所奈良4寺を1日で回るモデルコース|効率的なルート設計
車で回る場合の最短ルートと所要時間
車で奈良4寺を1日で制覇するなら、南から北へ向かうルートが効率的です。壷阪寺(9:00着)→岡寺(10:30着)→長谷寺(12:30着)→興福寺南円堂(15:00着)の順で回ると、各寺での参拝・御朱印受付を含めて約7時間で完了します。壷阪寺から岡寺は車で約20分、岡寺から長谷寺は約30分、長谷寺から興福寺は約40分です。長谷寺で昼食休憩を取ると、余裕を持った1日コースになります。ポイントは朝イチで壷阪寺に到着すること。壷阪寺は8:30開門なので、開門と同時に入れば混雑を避けられます。
公共交通機関だけで回る場合のタイムスケジュール
公共交通機関のみの場合、1日で4寺すべてを回るのはバスの本数の関係で難しいのが正直なところです。おすすめは2日に分けるプランで、1日目に壷阪寺+岡寺(近鉄吉野線沿い)、2日目に長谷寺+興福寺南円堂(近鉄大阪線〜奈良線沿い)を回ります。1日目は近鉄・壺阪山駅を起点にバスで壷阪寺→電車で飛鳥駅→岡寺、2日目は長谷寺駅→長谷寺+法起院→電車で近鉄奈良駅→興福寺南円堂という流れです。2日間の交通費は近鉄のフリーきっぷ(奈良世界遺産フリーきっぷなど)を活用すると節約できます。
御朱印帳を忘れた場合の対処法と書き置き対応
巡礼で意外と起こるのが「御朱印帳を忘れてしまった」という失敗です。自宅に置き忘れる、前日のカバンに入れっぱなし、というパターンが多いです。西国三十三所奈良の4寺では、いずれも書き置き(あらかじめ紙に書かれた御朱印)の対応があるため、御朱印帳がなくても御朱印自体はいただけます。ただし、巡礼用の専用御朱印帳に直接書いていただく方が、後から帳面に貼る手間がなく美しく仕上がります。対策としては、出発前の持ち物チェックリストに「御朱印帳」を入れておくこと。また、各寺でオリジナル御朱印帳を購入して新たに始めるという選択肢もあります。
車での1日コースの場合、壷阪寺→岡寺→長谷寺→興福寺南円堂の南北ルートで約7時間。公共交通機関の場合は2日に分けるのが現実的です。各寺とも御朱印受付終了は閉門の15〜30分前なので、余裕を持ったスケジュールを心がけましょう。
御朱印帳・納経帳の選び方|専用帳と汎用帳どちらがいい?
西国三十三所専用の納経帳を使うメリット
西国三十三所には公式の納経帳(御朱印帳)があり、第一番から第三十三番+番外札所のページが順番に用意されています。価格は2,000〜3,000円程度で、各札所の売店や第一番・青岸渡寺で購入可能です。専用帳の最大のメリットは、各ページに札所番号と寺院名があらかじめ印刷されているため、「どのページに書いてもらうか」で迷わないこと。また、巡礼を結願(すべて回り終えること)した際の達成感が格別です。デメリットとしては、他の寺社の御朱印は書いてもらえない点。西国巡礼だけに特化した帳面です。
各寺オリジナル御朱印帳のデザインと価格
西国三十三所奈良の4寺のうち、岡寺と長谷寺は特にデザイン性の高いオリジナル御朱印帳を販売しています。岡寺のオリジナル御朱印帳は1,500円で、龍や花をモチーフにした和風デザインが人気です。長谷寺は牡丹のデザインの御朱印帳(1,500円)と大判サイズ(1,300円)を用意しており、白地と緑地の2色展開。興福寺も五重塔や阿修羅をモチーフにした御朱印帳(1,500円)を販売しています。こだわり派は各寺でオリジナル帳を1冊ずつ購入し、その寺の御朱印専用として使い分ける方法もあります。費用はかさみますが、コレクションとしての満足度は高いです。
汎用の御朱印帳でも問題なく書いてもらえる?
結論として、汎用の御朱印帳でもまったく問題ありません。西国三十三所の御朱印は、市販の御朱印帳にも問題なく書いていただけます。「西国専用帳でないと受け付けてもらえないのでは」と心配する初心者がいますが、そのような制限はありません。ただし、汎用帳の場合は自分でページ管理をする必要があり、他の寺社の御朱印と混在するため、後から見返す際にやや探しにくくなる点は留意しましょう。おすすめの使い分けとしては、西国三十三所を結願まで目指す決意があれば専用帳、まずは奈良4寺だけ試してみたい段階なら汎用帳、というスタンスがバランスが良いです。
| 専用納経帳のメリット | 専用納経帳のデメリット |
|---|---|
| ページ順が決まっていて迷わない 結願時の達成感がある 番外札所ページも完備 巡礼の記録として一冊にまとまる |
西国三十三所以外に使えない 価格がやや高め(2,000〜3,000円) 大判サイズが多く持ち運びがやや大変 途中で挫折すると空白ページが残る |
巡る際の参拝マナーと持ち物チェックリスト
御朱印をいただく際の基本マナー3つ
御朱印は「参拝の証」であり、スタンプラリーとは本質が異なります。西国三十三所奈良の各寺で御朱印をいただく際は、3つの基本マナーを守りましょう。1つ目は「先に参拝してから納経所に行く」こと。到着してすぐ御朱印だけもらって帰るのはマナー違反です。2つ目は「御朱印帳を開いて該当ページを出した状態で渡す」こと。特に専用帳でない場合は、書いていただきたいページを明確に示しましょう。3つ目は「お釣りが出ないように小銭を用意する」こと。500円ちょうどを用意しておくとスムーズです。これらは初歩的なことですが、初心者ほど緊張して忘れがちです。
巡礼に必要な持ち物と「あると便利」なアイテム
西国三十三所奈良の巡礼に最低限必要なのは、御朱印帳(または納経帳)・小銭・歩きやすい靴の3つです。特に壷阪寺・岡寺・長谷寺は山寺で階段が多いため、ヒールやサンダルは避けてください。加えて「あると便利」なアイテムとしては、御朱印帳を保護するビニールカバー(雨天時に必須)、ペットボトルの水(壷阪寺と岡寺は自販機が少ない)、タオル(夏場は汗だくになる)があります。こだわり派はさらに経本(般若心経)を持参して各寺で読経する方もいます。荷物は最小限にまとめ、リュックサックで両手を空けておくのが安全です。
季節別の注意点|春秋の混雑と冬の拝観時間短縮
西国三十三所奈良の4寺を巡る時期によって注意点が変わります。春(3月下旬〜5月)は桜と牡丹のシーズンで長谷寺が混雑し、岡寺もシャクナゲで人出が増えます。GWは全寺で混雑するため、御朱印の待ち時間が20〜30分になることも。秋(10月下旬〜12月上旬)は紅葉シーズンで同様に混雑します。冬(12月〜2月)は参拝者が少なく静かに巡れますが、拝観時間が30分〜1時間短縮される寺が多い点に注意。具体的には岡寺は16:30閉門、長谷寺は16:30閉門(受付16:00まで)になります。平日・冬場の午前中が最も空いており、ゆっくり参拝したい方にはおすすめです。
御朱印は「参拝の証」です。到着後すぐに納経所へ向かうのではなく、まず本堂で手を合わせてから御朱印をいただきましょう。また、書いていただいている最中の撮影は寺によっては禁止されています。不明点は納経所の方に尋ねれば丁寧に教えていただけます。
限定御朱印・特別イベント情報
季節限定の切り絵御朱印はいつ・どこで手に入る?
西国三十三所奈良の4寺では、近年「切り絵御朱印」が人気を集めています。特に岡寺は切り絵御朱印の種類が多く、春(桜)・夏(蓮)・秋(紅葉)・冬(雪景色)と季節ごとに新デザインが登場します。価格は500〜800円で、書き置きタイプのみの授与です。壷阪寺や長谷寺でも特別拝観期間に合わせた限定御朱印が出ることがあります。限定御朱印は各寺の公式サイトやSNS(Instagram・X)で事前告知されることが多いので、参拝前にチェックしておくと取りこぼしを防げます。枚数限定の場合は朝一番に並ぶ必要があるため、スケジュールに余裕を持たせましょう。
西国三十三所草創1300年記念の特別印はまだもらえる?
西国三十三所は2018年〜2023年に「草創1300年記念事業」を実施し、期間中は各札所で特別な記念印(スタンプ)を通常の御朱印に追加押印していました。この記念事業は2023年3月末で終了しており、現在は記念印の押印は行われていません。ただし、一部の寺院では独自の特別印を継続しているケースもあります。「記念印がなくなったから行く価値がない」ということはなく、通常の御朱印こそが本来の姿。むしろ混雑が落ち着いた今のほうが、静かに巡礼を楽しめる好機とも言えます。
10月17日の興福寺南円堂・特別開扉は御朱印ファン必見
年に1度だけ、10月17日に興福寺南円堂の扉が開かれ、国宝・不空羂索観音菩薩坐像を直接拝観できます。この日は特別な御朱印が授与されることもあり、全国から多くの巡礼者・御朱印ファンが集まります。待ち時間は1〜2時間に達することも珍しくありません。ただし平日に当たる年は比較的空いており、30分程度で参拝できる場合もあります。遠方から訪れる場合は、この日に合わせて奈良の他の3寺もセットで巡る計画を立てると効率的です。10月中旬は気候も良く、紅葉にはやや早いため他の寺院も比較的空いています。
※参拝情報は変更される場合があります。最新の受付時間・初穂料は各社寺の公式サイトをご確認ください。
まとめ|西国三十三所奈良の4寺で巡礼の第一歩を踏み出そう
西国三十三所奈良には第六番・壷阪寺、第七番・岡寺、第八番・長谷寺、第九番・興福寺南円堂の4札所が集中しており、巡礼初心者にとって最も始めやすいエリアです。車なら1日、公共交通機関でも2日あれば4寺すべてを巡ることができ、それぞれ特色ある御朱印と見事な仏像・境内に出会えます。西国巡礼の起源が長谷寺の徳道上人にあることを思えば、奈良から巡礼を始めるのは「原点回帰」とも言える選択です。
- 奈良の西国三十三所は第六番〜第九番の4寺。御朱印はすべて500円(限定御朱印は500〜1,000円)
- 車で南から北へ(壷阪寺→岡寺→長谷寺→興福寺)回れば1日で制覇可能
- 公共交通機関なら2日に分けるのが現実的。近鉄フリーきっぷの活用がおすすめ
- 岡寺は御朱印9種類以上で切り絵御朱印が充実。御朱印コレクターには特におすすめ
- 長谷寺は399段の登廊と日本最大級の木造十一面観音が圧巻。所要時間は余裕を持って
- 興福寺南円堂は10月17日の年1回開扉が特別。通年で御朱印はいただける
- 拝観時間ギリギリの到着は御朱印をもらい損ねるリスクあり。午前中〜14時台の参拝が安心
まずは最もアクセスしやすい興福寺南円堂で1つ目の御朱印をいただくところから始めてみてはいかがでしょうか。近鉄奈良駅から徒歩5分、拝観料無料という手軽さで、巡礼の雰囲気を体感できます。そこで「もっと回りたい」と感じたら、次の休日に長谷寺や岡寺へ足を延ばしてみてください。4寺を巡り終えた頃には、きっと西国三十三所の残り29カ所にも挑戦したくなっているはずです。
※拝観時間・料金・御朱印の種類は変更になる場合があります。参拝前に各寺の公式サイトで最新情報をご確認ください。

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